英語メールを書くたびに、丁寧な日本語を作り、それを英訳し、失礼でないか何度も直して時間がかかることがあります。
問題は英単語の不足だけでなく、元の日本語に目的、背景、依頼、配慮が一文で詰め込まれていることです。
翻訳の前に、相手に何をしてほしいかを中心に日本語を短く組み直すと、英語も確認も簡単になります。
最初に相手の次の行動を決める
メールを書き始める前に、相手が読んだ後に何をすれば完了かを一つ決めます。
確認、承認、返信、資料送付など動詞で書きます。
目的が二つ以上あるなら、メールを分けるか、依頼を番号で分けます。
複数の依頼を長い段落へ入れると、一部だけ見落とされやすくなります。
情報共有だけの場合も、返信不要なのか、問題があれば知らせてほしいのかを決めます。
相手は読む優先度を判断しやすくなります。
件名は丁寧さより用件を優先し、承認依頼、日程確認、更新情報などを示します。
本文を開く前に仕事の種類が分かる状態を作ります。
件名を本文の最後に考えると、目的が曖昧なまま長文になりがちです。
最初に仮の件名を置き、書き終えた後に直します。
- 相手にしてほしい行動
- 必要な期限
- 返信が必要か
日本語を四つの箱へ分ける
下書きの日本語を、目的、必要情報、相手への依頼、期限の四つへ分けます。
各箱は一文か箇条書き一つに収めます。
背景が長い場合は、相手の判断に必要な事実だけを残します。
社内事情や自分の苦労は、判断を変えないなら本文から外せます。
依頼は「ご検討いただけますと幸いです」だけで終わらせず、何を返してほしいかを明示します。
丁寧さと行動の明確さは両立できます。
期限には日付だけでなく、可能なら時刻とタイムゾーンを入れます。
海外とのやり取りでは「今日中」の基準が相手と違うためです。
期限が相談可能なら、その旨と希望日を分けます。
相手は断るか受けるかではなく、代案を返せます。
- Purpose
- Context
- Action
- Deadline
一文に一つの役割だけ持たせる
日本語では前置きや配慮を重ねても読めますが、その構造を英語へ移すと主語と依頼が見えにくくなります。
一文には一つの事実か依頼だけを置きます。
接続詞が三つ以上ある文は、分けられないか確認します。
短い文は幼い文章ではなく、誤解を減らす仕事の設計です。
誰が行うかを省略せず、I、we、you、担当名のどれかを明確にします。
責任者が見えれば、メールの後に仕事が止まりにくくなります。
専門用語は相手と共通なら使い、社内だけの略語は避けます。
正しい英語でも相手が知らない言葉なら、仕事上は伝わっていません。
同じ名詞を繰り返しても構いません。
代名詞で誰や何を指すか曖昧になるより、明確さを優先します。
翻訳ツールには短い原文を渡す
翻訳ツールやAIは、元の日本語が曖昧なら曖昧な英語を返します。
先に四つの箱と短い文へ整えてから翻訳します。
翻訳後は難しい表現へ直すより、自分が意味を説明できる単語へ置き換えます。
送信後に質問されたとき、自分で補足できることが大切です。
機密情報や個人情報を外部サービスへ入力してよいかは、会社のルールを確認します。
利用できない場合は社内承認された翻訳環境を使います。
ツールの出力は下書きとして扱い、相手、期限、否定表現、添付ファイル名を人が確認します。
最終判断と送信責任は自分に残します。
重要な契約や約束に関わる文面は、社内の確認手順に従います。
速さのために必要な承認を省かないようにします。
送信前は英語力ではなく仕事を確認する
文法を何度も読み直す前に、相手の行動、期限、責任者、添付の四点を確認します。
仕事に必要な情報が欠けていれば、自然な英文でも目的を果たしません。
依頼が本文の後半に埋もれていないかも見ます。
忙しい相手には、最初の二文で目的と依頼が分かる構成が親切です。
強い表現が心配なら、依頼の理由と選択肢を加えます。
曖昧に弱めるより、なぜ必要かと難しい場合の返答方法を示します。
最後に音読すると、長すぎる文や不自然な繰り返しを見つけやすくなります。
読みづらい箇所は、相手にも負担になる可能性があります。
返信が必要なメールなら、相手がそのまま答えられる質問形式にします。
自由回答より選択肢が適する場合もあります。
- 依頼内容
- 期限とタイムゾーン
- 担当者
- 添付ファイル
よく使うメールは型として残す
日程確認、承認依頼、進捗共有など、繰り返すメールは毎回ゼロから書く必要がありません。
自分の仕事で実際に通じた文を型として残します。
型には固定文だけでなく、差し替える項目を示します。
目的、相手の行動、期限を空欄にしておけば、古い内容の送り間違いも減らせます。
返信が分かりにくかった型は、そのまま保存せず改善します。
相手が追加で聞いた内容は、次回から最初に入れる情報の候補です。
表現集を増やすより、頻度の高い五種類を安定して使える方がメール時間を減らせます。
型の目的は英語を飾ることではなく、仕事を速く正確に進めることです。
型を共有する場合は、用途と使わない場面も添えます。
万能文として使われ、相手や状況に合わなくなるのを防ぎます。
- 日程確認
- 承認依頼
- 進捗共有
- 問題報告
- 会議後の確認
まとめ
英語メールが書けないときは、翻訳前の日本語を目的、必要情報、依頼、期限へ分けると、英文も相手の行動も明確になります。
難しい英語より、誰が何をするかが一度で分かる構成を優先しましょう。
次のメールでは英訳を始める前に、「このメールを読んだ相手に何をしてほしいか」を日本語で一文だけ書いてください。
それを件名と冒頭にも反映し、相手との往復も減らしましょう。


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